高山の祭り屋台
全国的に有名な高山祭り。
その主役といえば、“屋台”ですよね。
他の地域では山車(だし・やま)などと呼ばれることもある
豪華絢爛な“祭り屋台”が飛騨にはたくさん保存されています。
そんな祭り屋台についてまとめてみました!
【屋台はいくつある?】
高山祭りとは、日枝神社の山王祭り(4/14~15)と
櫻山八幡宮の八幡祭り(10/9~10)の二つをまとめた総称であり
春の高山祭りでは12台、秋の高山祭りでは11台の屋台を所有しています。
つまり、春の高山祭りと秋の高山祭りでは全く違う屋台が披露されているんですね。
また、飛騨総社の神楽台、東山白山神社の神楽台を合わせ、全部で25台が存在します。
各神社の例祭の時にしか引き出されないので、タイミングを合わせて
是非見に行ってみましょう!
飛騨総社例祭(5/4~5)
東山白山神社例祭(5/5)
※高山祭屋台会館では八幡祭りの屋台全11台のうち4台を入れ替えをしながら常時展示しています。
【屋台にも個性があるの?】
江戸時代に栄えた豪商に支えられ発達した屋台は
他の屋台組に負けじと競い合い、豪華絢爛に作られていきました。
それぞれに見どころとなる構造や装飾がありますが
分かりやすい違いは次の3つです。
①“からくり人形”があるかないか
②屋根があるかないか、またその形状
③車輪が3輪か4輪か
①からくり人形の仕掛けがある屋台は4台です。
三番叟(さんばそう)、石橋台(しゃっきょうたい)、龍神台(りゅうじんたい)
布袋台(ほていたい)
春の高山祭りで3台、秋の高山祭りでは1台のからくり奉納を見ることができ、
たくさんの人で辺りが埋め尽くされます。1年に1度の機会をお見逃しなく!
②屋根がない屋台、それは上部に大太鼓が乗った神楽台です。
お囃子と獅子舞を先導する役割の神楽台は、各神社1台ずつ保有し全4台ありますが
そのうち3台は屋根がなく、総社の神楽台のみが屋根のある構造です。
同じ神楽台でも4台それぞれ特徴があり、大きさも車輪の数も違うのが面白い!
③車輪の数は多数派が4輪で、3輪なのは
八幡神楽台、大八台、鳩峯車(きゅうほうしゃ)、白山神楽台の4台です。
3輪の屋台はおおむね小型ですが
御所車と言われる外側の2輪が大きく豪華な装飾がされているのが特徴です。
なかでも大八台の車輪は直径が1.56mと大きくひときわ目を引く美しさです。
【屋台はどうやって作られたの?】
大工、彫師、金具師、塗師、鍛冶職人など、飛騨の匠たちの技術を集めて作られています。
また、刺繍幕や見送り幕などは京都西陣織の特注品で希少価値の高いものばかり。
屋台1台作るのに、現代の価格で数億円はくだらないと言われています。
その製作過程を分かりやすく解説した模型が
高山駅の東西を結ぶ自由通路に展示してあります。
間近で見ることができますので、ぜひじっくりご覧になってください。
知れば知るほど、その価値と美しさに驚くばかりの屋台。
後世に残し、絶対に守っていくべきものだと痛感しました。
ぜひ、豪華賢覧な祭り屋台を見にいらしてくださいね!
参考HP
飛騨高山観光公式サイト
https://www.hidatakayama.or.jp/hidatakayama/
高山屋台保存会
http://www.takayama-yatai.jp/